残業の上限は何時間?法律で定める残業時間のルール

2018年12月27日222 view

会社員にとって残業は当たり前のことですが、夜通し働いたり泊まり続きで家に帰れなかったりするのは流石におかしいですよね。こちらでは意外と知られていない残業の上限時間について紹介します。今の所は残業時間を破っても強い罰則はないので残業代の請求を最優先にした方が良さそうです。

弁護士に相談したら、未払い残業代が請求できた
残業代を請求することができるのはどんな人?
1日8時間以上、週40時間以上働いている人
次の項目に当てはまる人は、すぐに弁護士に相談
  • サービス残業・休日出勤が多い
  • 年俸制・歩合制だから、残業代がない
  • 管理職だから残業代が出ない
  • 前職で残業していたが、残業代が出なかった
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法定労働時間の範囲なら残業に制限はない

私たちの労働時間は労働基準法第32条にて1日8時間以内、1週間で40時間以内と定められています。そのため、原則として1日8時間働かせている会社は残業をさせることができません。あくまで残業は労働基準法第36条の取り決めで特別に認められたものなのです。

残業時間の取り決めは雇用契約や就業規則によって定められますが、合意した以上に働かせることはできません。逆に言えば、残業が普通に存在している時点で雇用契約書や就業規則に何らかの条項があるはずです。

限定正社員やアルバイトは法内残業もありえる

正社員は基本的に法定労働時間いっぱいの1日8時間労働をしていますが、短時間勤務をしているであろう限定正社員や、もともと短時間で働くことが想定されているアルバイトの場合は残業をしても法定労働時間を超えないケースがよく見られます。

例えば1日5時間働く契約をしている労働者が、2時間残業したとしてもその日のそう労働時間は7時間に止まりますね。このように労働基準法第32条の範囲で行われる残業のことを俗に法内残業と呼びます。

法内残業に残業代は出るが時間外手当は出ない

法内残業であっても所定労働時間より働けば残業代が上乗せされます。特に時給で契約しているパートタイマーにとっては残業しても賃金が上がらなければ死活問題です。

ただ、法内残業の場合は法定労働時間の範囲内なので時間外手当が支給されません。残業代を計算するときに間違えないよう注意しましょう。一方で休日手当や深夜手当はしっかり計算に入れるようにしてください。

法定労働時間を超える労働はなぜできるのか?

法定労働時間を超える労働ができるのはあくまで労働者と会社に合意があるからです。これが俗に36協定と言われるもので残業の根拠となっています。

法定労働時間を超える残業は36協定で決められる。その上限は?

全ての業務が法定労働時間内で終わることが理想ですが、実際はそううまくいきません無駄な仕事や会議で長引くこともあればそもそも法定労働時間内で終わらないような仕事量を要求される場合も見られます。

このような場合のために労働基準法第36条では労使協定によって労働時間の延長が認められます。この協定のことを36協定と言います。

36協定を結ぶためには

36協定は会社と労働者で結ぶ協定ですが、労働者の過半数を代表する人間でかつ管理監督者でない人が合意しなければいけません。36協定では残業時間の上限を定め、36協定を結んだことを労働者に周知できるようにしなければいけません。

基本的に36協定がすでに合意されている会社にいるはずなので、一応のため36協定をチェックしてみましょう。

36協定を合意した場合の残業時間に上限がある

36協定を結ぶといくらでも働かせることができると考える使用者がいるようですが、36協定には残業時間の上限が決められています。

一般労働者の残業時間上限

36協定に定められた一般的な労働者の残業時間上限は以下のとおりです。

期間 限度時間
1週間 15時間
2週間 27時間
4週間 43時間
1ヵ月 45時間
2ヵ月 81時間
3ヵ月 120時間
1年間 360時間

変形労働時間制対象者の残業時間上限

そして、対象期間が3ヶ月を超える1年単位の変形労働時間制の対象者についてはこちらの上限時間が設定されます。
期間 限度時間

期間 限度時間
1週間 14時間
2週間 25時間
4週間 40時間
1ヵ月 42時間
2ヵ月 75時間
3ヵ月 110時間
1年間 320時間

これだけ見ると月100時間の残業がいかに異常であるかがわかりますね。36協定を結んでいるはずなのにどうして法外と思える残業が横行しているのでしょうか?その理由は特別条項にあります。

特別の事情っていつ?36協定の特別条項とは

36協定で特例的に労働時間を伸ばしておきながらそれでも足りないとなれば36協定の特別条項で労働時間の限度をなくすことができます。本来は一時的または突発的に時間外労働を行わせる必要があることが条件なのですがブラック企業には労働基準法など関係ありません。労働者がその違法性に気づかなければ良いのです。

近年は特別条項に年間720時間、月100時間未満、2〜6ヶ月平均では80時間以内という上限が設けられたようですが特別条項が使われないに越したことはありません。

36協定違反の罰則はほとんどない

長時間労働が問題となった会社は労働基準監督署から指導を受ける場合があります。これは法的拘束力のないもので刑罰でもありません。そもそも時間外労働が多いのに業務改善指導を受けない企業もたくさんあります。そのため、企業は36協定を遵守するメリットがほとんどないと言えます。

一応、36協定での取り決めを超えて働かせた場合に6ヶ月以下の懲役や30万円以下の罰金があるようですが、悪質な場合を除きそのような処罰を期待できません。

最大175%!労働時間が長くなると残業代が高くなる

残業には割増手当がつきます。国も長時間労働は良くないと考えているのか残業の内容によって割増手当が高くなっていきます。

まず、法定労働時間を超えた労働は基本給に対し25%の割増手当がつきます。この時間外手当は1ヶ月60時間を超えると50%に上がります。

そして22時から翌朝5時までにした労働に関しては基本給に対し25%の上乗せがされます。つまりつき60時間以上の残業を深夜に行うと最大で残業代が175%になるわけです。

他にも1週間まるまる働いた時はそのうちの1日に休日手当がつきます。休日手当はその日働いて得た基本給の全てに35%上乗せされます。

残業代の計算は割増手当がめんどくさい

残業代の計算で面倒なのは割増手当です。割増手当は一つ一つの比率が違う上、単純に上乗せされるものと、それぞれの手当が競合する場合があるため計算に慣れていない人が残業代を割り出そうとすれば大概間違えます。法律を知らない場合、割増手当を見逃して本来よりはるかに安い残業代しか払ってもらえないことも考えられます。

未払いの残業代を請求するなら絶対に弁護士へ頼みましょう。特に残業の上限を気にするほどの長時間労働を強いられているならとんでもない額の残業代が溜まっていることが予想されます。

残業代には2年という時効がある

残業代は法律に基づいて支払わなければいけないものですが、こちらから未払い残業代を請求しないとその権利が2年で失われます。したがって請求できるのは請求から2年前までの残業代に限ります。

2年の消滅時効だからとあえて支払わない会社があるかもしれませんが、請求だけでもすぐに行うと最小限の損失に抑えられます。残業代の請求は送信の履歴が残る内容証明郵便で行なってください。

弁護士費用と残業代を冷静に比べる

弁護士は法律のプロとして企業と力強く交渉してくれます。間違いなく法律の素人である労働者が自ら残業代請求するより高く和解金を設定することができるでしょう。法律を知らないことによる取りっぱぐれもなく、残っている証拠も有効に活用してくれます。

ただ、弁護士費用は安くないし取り戻せた残業代に応じて成功報酬も発生します。よって弁護士費用を払ってまで取り戻したいほど高額な残業代であることが弁護士へ依頼する一つの基準になります。

数100万円に及ぶなら訴訟の費用を払っても得をするかもしれません。

残業の上限なく働かされているなら弁護士に相談しよう

残業時間が青天井だ、とても余裕のある生活を送れていないというほどの残業を強いられているなら弁護士に相談してください。その会社の中にいると当たり前に感じますが、月80時間を超える残業は過労死リスクが高いし36協定でも本来は月45時間以内が想定されています。

上司や同僚がなんと言おうと、あなたの職場は一般的な感覚とずれています。それを自覚するためにも弁護士と話す時間を設けましょう。

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