残業命令は拒否できる!法的に正しいサービス残業の断り方

2019年2月22日6,566 view

楽しい予定がある時に入る残業ほど気が滅入るものはありません。残業をなんとか拒否できないものかと思ってしまいますよね。確かに労働者は会社の残業命令には従うべきなのですが絶対というわけでなく法的に制限があります。また、サービス残業についてはそもそも従う必要がありません。正しい残業の断り方を知りましょう。

弁護士に相談したら、未払い残業代が請求できた
残業代を請求することができるのはどんな人?
1日8時間以上、週40時間以上働いている人
次の項目に当てはまる人は、すぐに弁護士に相談
  • サービス残業・休日出勤が多い
  • 年俸制・歩合制だから、残業代がない
  • 管理職だから残業代が出ない
  • 前職で残業していたが、残業代が出なかった
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残業を命令するための手続きをしていなければ拒否できるってどういうこと?

当たり前のように行われている残業ですが、実は労働基準法第32条において働く時間は1日8時間、1週間に40時間までという制限がされています。しかし労働基準法第36条では労使協定を交わすことで残業時間を延長することができると定めています。

つまり、私たちが会社で残業をしなければいけないのはこの労働基準法第36条に基づいた労使協定、通称三六協定があるからです。そして残業については就業規則で定めなければいけません。就業規則に定めがない場合でも雇用契約にしっかりと残業について記載するように決められています。

よって法的に残業ができない状態であれば残業を拒否できます。

三六協定や就業規則、雇用契約を今一度確認しよう

大企業であれば三六協定を結んでいないことはまずないし、就業規則や雇用契約についての不備も考えづらいです。しかし中小企業、とくに小規模の企業であれば労働基準法についての知識が不足していることや労務が追いついていないことから残業をさせるための手続きが終わっていないことがあり得ます。

一応のため、会社にある書類をよく確認してください。三六協定は確認できなくても就業規則は周知できるようになっていなければ効力を発しませんし雇用契約書なら手元に残っているはずです。

もし、このような理由で残業が違法となる場合はいち早く会社に伝え三六協定の取り交わしや就業規則の変更を促しましょう。

残業は正当な理由があれば拒否できる。サービス残業はする義務がない

では、残業を命じるための法的手続きができているなら自由に残業を命じることができるのか。確かに会社は強い指揮命令権を持ってはいますが、いかなる場合でも命令できるわけではありません。このような時は残業を拒否できます。

  • 妊娠時から出産1年以内
  • 体調不良で通常通り働けない場合
  • 育児や介護などで都合がつかない場合
  • 残業させる正当な理由がない時
  • 残業の必要性に比べて残業することによる不利益が大きい時
  • サービス残業
  • 三六協定でも認められていない長時間残業

今回のメインテーマであるサービス残業を法的に拒否する方法については「そもそもサービス残業は法的に認められていないのでいかなる場合も拒否できる」が答えになります。

妊娠時から出産1年以内

妊娠している女性や出産してから1年以内の女性は残業を強制できません。いうまでもなく女性の健康や育児に関わるからですが、中には妊娠している状態なのに平気で残業させたり産休を認めず退職を迫る会社もあります。

このような時は迷わず弁護士に相談してください。

体調不良で通常通り働けない場合

体調不良で働けない時も残業を拒否できます。著しい体調不良であれば相対も選択肢になるでしょう。「働けない」とだけ聞けばもう体を壊して仕事の継続が不可能である姿を想像されるかもしれませんが、壊れるまで働く必要はありません。例えば眼精疲労などが残業を拒否する理由として認められています。

育児や介護などで都合がつかない場合

子供の送迎や親の介護など家庭生活を継続させる上でどうしても外せない予定というものがあります。これは会社の業務に優先します。会社第一に考えてくれる人材が企業にとって望ましいのでしょうがそのような人の生活を無視した働き方は人間らしい生活を壊します。

無理な残業命令は断固拒否して大丈夫です。

残業させる正当な理由がない時

残業する正当な理由がない時に残業を拒否することは難しいです。例えば友達と遊ぶとかライブを見にいくとか、そんなレベルで残業を拒否されては会社が回りません。しかし「会社も特に残業を頼む理由がない時」は話が別です。

ただただ嫌がらせのために会社に居残らせる。みんなが仕事をしているからという理由だけで仕事を終わらせた人間を残業させる。これは正当な理由での残業命令と言えません。その日に任された業務が終わったのなら本来は定時で上がってOKです。

残業の必要性に比べて残業によって受ける不利益が大きい時

プライベートでの予定は必要のある残業に優越しない、というのが原則ですがそれが残業の必要性に比べて残業することで大きな不利益を及ぼすものであったら残業を拒否できます。例えば海外旅行などで飛行機の予約を取っている場合は予定が狂うと大きな不利益になってしまうでしょう。よって些細な仕事なら残業を拒否できるかもしれません。

基本的には事前に伝えておくことが大事で、その時に上司が意図的に仕事を振ってプライベートの予定を潰そうとしてきた場合はハラスメントの疑いがあります。

サービス残業

対価の支払われない残業は拒否できます。なぜなら労働とは賃金をもらって行うものだからです。よって賃金の発生しない労働は成立しないしもしそれが成立するなら企業は一切の給与を支払わなくて良いことになってしまいます。

サービス残業という時点でどんな断り方をしようか考える必要はないし、パワハラをされるようならすぐに弁護士へ相談しましょう。サービス残業をさせられた時点で転職先を探すことも有効です。

三六協定でも認められていない長時間残業

三六協定はいくらでも残業させられる制度ではありません。月45時間という上限が決まっています。それを超える残業は違法なので拒否できます。特例36協定を締結している場合でも月100時間が上限であるためそれを超える残業なら拒否できます。

そもそも長すぎる残業を前提としている時点で会社としてうまくいっていない証拠です。

サービス残業を拒否して不利益な扱いを受けた時は弁護士へ相談を

サービス残業はそもそも認められていません。拒否したことで不利益な扱いを受けた場合は弁護士に相談してください。

不利益な扱いは取り消してもらえる

不利益な扱い、例えば仕事を変えられることや左遷されることなどです。このような不利益な扱いは法的に認められていないため弁護士に依頼して撤回してもらいましょう。最悪、訴訟になることもありますが基本は話し合いで解決します。

パワハラを受けるようになったら

パワハラを受けるようになることもあるでしょうが、こちらも違法な行為なので弁護士を立てれば解決に向かいます。時には慰謝料を支払わせることも可能です。

サービス残業を拒否して解雇されても絶対に諦めないで

サービス残業を理由に解雇するなど絶対に認められません。いうまでもなくサービス残業自体が違法だからです。もし、そのような理由で解雇された時はすぐに不当解雇を訴えましょう。間違いなくこちらに勝ち目があるので訴訟まで至ることは少ないと考えられます。
企業も流石にサービス残業を理由に解雇はできないとわかっているので様々な理由を盾にしてきますが解雇の要件は非常に厳しいためまず通りません。多少の失敗や能力の低さ、勤務態度の悪さでは問題にならないでしょう。

サービス残業した分の残業代も忘れずに請求

これまでサービス残業をしてきた場合は残業代を忘れずに請求してください。残業代は消滅時効の制約上、過去2年分の支払いに限られますがサービス残業が常態化している場合かなりの金額になるはずです。

サービス残業はタイムカード以外の記録が肝心

サービス残業についての残業代を請求する場合はタイムカード以外の証拠が重要になりそうです。なぜならサービス残業を強いられている職場ではタイムカードや勤怠記録の改ざんが行われていることが多いから。しかし、仕事の履歴を残さないとうまく会社が運営できないため業務日報に正しい労働時間が書かれていることもあればメールのやりとりが根拠になることもあります。他にもスマホの位置情報記録が証拠になった事例がありました。
「残業を命令していない」と会社が主張することもありますが、その主張が通るには会社が残業を禁止し、残業をさせないための具体的な対策をしていることが条件となります。同じように働いていながら残業を黙って見過ごしていることはおかしな話です。もちろんどう考えても残業なしでは終わらせられない仕事を振られていた時も残業命令があったものとみなされます。

多すぎる残業、横暴な残業命令を拒否したいなら弁護士に相談を

残業時間があまりに多い、残業命令が厳しすぎて家庭が壊れそうだという時はすぐに弁護士へ相談してください。残業はしかるべき理由があれば拒否できるしサービス残業に至っては承諾する理由がありません。会社では弱い立場の労働者も法律ではむしろ会社より強く守られているので、自分に有利な土俵に立って企業と戦いましょう。

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