ハローワーク求人票での残業代ルールの確認方法

2018年12月27日4,720 view

ハローワークの求人は公的サービスが出すものだから安心!と思っている人はそう多くないでしょう。ハローワークを通して働いたのにブラック企業に当たってしまった人や、求人票から読めない労働条件に驚いた人の体験談はネット上でも見かけますね。

最近は固定残業代を採用する企業が増えてきたことでハローワークの求人をより注意深く見なければならなくなっているようです。

弁護士に相談したら、未払い残業代が請求できた
残業代を請求することができるのはどんな人?
1日8時間以上、週40時間以上働いている人
次の項目に当てはまる人は、すぐに弁護士に相談
  • サービス残業・休日出勤が多い
  • 年俸制・歩合制だから、残業代がない
  • 管理職だから残業代が出ない
  • 前職で残業していたが、残業代が出なかった
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ハローワークの求人票に残業代は書いているのか?

大前提としてハローワークの求人票に残業代は書いていません。残業代ルールについても書かれていない場合が多いでしょう。なぜなら残業代は法律で定められていて、企業はそれ以上の残業代を払うメリットがないからです。

だから、残業代について何も書かれていない場合でも労働基準法によって定められた残業代および割増手当はしっかり支払われます。もし、支払われなかった場合はこちらから残業代請求をすることができます。

いずれにせよ残業代は企業の好き嫌いに問わず支払わなければいけないものと理解しましょう。

残業代は働いた時間によって決まる

残業代は働いた時間によって決まるため、雇用契約や就業規則でいくらと定めることができません。「労働時間を把握できないから固定残業代しか認めない」というケースはかつてありましたがスマホで連絡を取り合えるご時世に「労働者を管理できない」ケースは稀だと思われます。

残業代は基本給を時給換算し、働いた時間と掛け合わせて出します。法定労働時間である1日8時間、1週間で40時間を超えている場合(基本的な正社員)は25%の割増手当がつきます。

さらに22時から5時まで働いた分には深夜手当として25%が、休日手当として35%が上乗せされます。

割増手当の計算は複雑

割増手当は重複したものが全て上乗せされるとは限らず、休日手当と時間外手当の条件を同時に満たした場合は休日手当のみ払われる…ということもあります。

自分での計算するより弁護士に頼んだ方が正確に残業代が割り出せます。

残業時間の目安を書いている場合はある

残業代は変動するものですから、いくらと書くことはできません。ただし、残業が把握できる場合であれば「〇〇時間程度の残業が多いです」や「月末は残業になることが多くなります」などの情報を確認できます。

ハローワーク求人票の『就業時間』を確認しましょう。その下の『休日等』を見れば基本的な休日のほか休日出勤の有無が書かれています。

ただし、希望者を募るためあえて不利な情報を隠している企業も多いので残業や休日出勤について明記しているだけ良心的なのかもしれません。

ハローワークの利用者がよくわかっていない固定残業制とは?

ハローワークの利用者を悩ませるのが固定残業制です。固定残業制という言葉からは「いくら働いても残業代が一緒」と連想されますが、そんなことはありません。しかし、企業も求職者も勘違いしているためトラブルになりやすいです。

固定残業制についてはハローワーク求人票の『賃金』に書かれています。そのうちの「b .定額的に支払われる手当」を確認してみましょう。

固定残業制とは定額働かせ放題ではない!

固定残業制とは、あるていどの残業が予想できる場合に残業代をその都度計算するのではなくあらかじめ残業代を設定しておくものです。例えば毎月35時間前後の残業があるなら、あらかじめ35時間分の残業代を支払うよう雇用契約書で決めておくのです。

そして、35時間に満たなかった場合でも支払いを行い35時間を超えた場合はその超過した分の残業代を支払います。もちろん、時間外手当以外の割増賃金も発生します。

残業代はあくまで時間に伴って決まる

固定残業制は残業代の計算を楽にすることはできますが、固定残業制で支払う残業代は残業時間と対応していなければいけないし、残業時間が多すぎて固定残業代だけでまかなえない時は追加で支払う必要があります。

よって、固定残業制だからといって労働者は損しません。もし、固定残業代が〇〇時間分と書かれていなければ残業代と認められずさらに追加の残業代請求が認められる場合も考えられます。

残業代は基本給に含めることができない

また、ハローワーク求人票の残業代ルールを違反するケースとして「固定残業代を基本給に含める」手口があります。もちろん、基本給に残業代を含める場合でも〇〇時間分という明記が必要ですし、ハローワークでは基本給に固定残業代や各種手当を含めないよう注意喚起しています。

残業代を各種手当で賄うこともできない

残業代を基本給でなく他の手当として支払うことも認められていません。もし、残業代を含む場合は、やはり〇〇時間分の残業代としていくら含まれているのかを明記しなくてはいけません。

ハローワークの求人票で残業代ルールは見抜けるのか?

ハローワーク求人票に固定残業制と書かれている場合は残業代ルールがわかりやすいですが、ハローワーク求人票に固定残業制であることが書かれていないこともよくあります。そのためハローワークでの相談においては求人票で得られる情報だけを信じるしかありません。

ハローワーク求人票に固定残業代の記載がある場合

固定残業代の記載がある場合は特に問題ありません。あなたの希望と会社の待遇を照らし合わせて応募の検討をしましょう。

必要な情報を改めてまとめると次のようになります。

  • 固定残業代の金額
  • 固定残業代に対応する労働時間
  • 超過分が法定通り追加支給されること
  • 想定された残業時間に満たなくても変わらずに支給されること

ハローワーク求人票の残業代の記載に不備がある場合

ハローワーク求人票の残業代の記載に不備が見られる場合は相談員に確認してください。ただし、相談員は求人企業の実態を知っているわけではないので不備がある場所についての疑問が解消するとは限りません。

企業が固定残業制をよく理解していないことが予想されますが、いったんの回答を待つと良いでしょう。

ハローワークの求人票に書かれていないのに固定残業制だと発覚した場合

ハローワークの求人票に何も残業に関する記載がなかったのに、面接や正式採用の時に固定残業制であると発覚する場合もあります。この場合は固定残業代が有効であり範囲が明確であることを確認してください。

それが納得できるものであれば働けます。

固定残業制でも未払いの残業代を請求する

固定残業制を採用する企業はよく残業代の未払いが発生します。それはここまで解説した通り「固定残業代=定額働かせ放題」と勘違いしている企業があるからで、未払いの残業代は通常の残業代請求と同じく払ってもらいましょう。

固定残業代の未払い分は超過した分だけ

固定残業制の時点で残業代は一部支払われています。そのため、固定残業代ではまかないきれなかった労働時間を計算して未払いの残業代や各種割増手当を計算してください。もし、固定残業代について具体的な労働時間が明記され血ないなら固定残業代として支払った分が残業代としてカウントされず、より多くのお金を請求できるかもしれません。

基本給に残業代が含まれている場合は最低賃金に注意しよう

固定残業代が基本給に含まれている場合は、労働時間の長さによって最低賃金を下回ることがあり得ます。そうなると未払い残業代だけでなく最低賃金に満たない分も請求できます。

残業の立証は根拠が大切

残業した事実を立証するためには客観的な証拠とが必要です。時間を超過して働いていたことはタイムカードや業務日報に書かれているのでくまなく集めてください。たとえどれだけ働いても証拠がなければ残業代を請求できないので、メール履歴やログイン履歴、会社の時計を撮影した写真やGPS情報など使えそうなものは何でも確保しておきましょう。

ハローワーク求人票の残業代ルールに戸惑ったら法律のプロに聞いてみよう

ハローワーク求人票の残業代ルールがよくわからない、企業が間違った書き方をしている場合は弁護士や社労士に尋ねてみましょう。残業代ルールへの不安を解消してくれます。どのような形であっても働いた分の残業代が支払われるという原則を忘れないでください。

残業代ルール以外にも気になるポイントがあればくまなく解説してもらえるし、場合によっては希望する会社の内情を知っているかもしれません。

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