匿名で残業代請求することは可能?

2018年2月2日656 view

匿名

残業代を請求したいけど会社ともめたくないし、報復されるのも怖い…となれば、匿名での残業代請求を考えるのも無理はありません。確かに、匿名でも残業代を取り戻せる可能性はありますが「請求」という形は不可能です。もし、会社との関係に不安なら弁護士に助けてもらうことが最も現実的です。

弁護士に相談したら、未払い残業代が請求できた
残業代を請求することができるのはどんな人?
1日8時間以上、週40時間以上働いている人
次の項目に当てはまる人は、すぐに弁護士に相談
  • サービス残業・休日出勤が多い
  • 年俸制・歩合制だから、残業代がない
  • 管理職だから残業代が出ない
  • 前職で残業していたが、残業代が出なかった
未払い残業代請求に強い弁護士を探す

匿名で残業代請求することはできない。

匿名で残業代を請求することはできません。残業代を請求するためには請求する側の名前が絶対に必要です。仮に残業代請求を匿名でできるとしたら会社はだれの残業代を払ったか分かりませんし、会社にいない人から残業代請求されるリスクもあります。そもそも、勤怠記録などの証拠から誰から請求されているのか特定できるでしょう。

会社との争いや報復が怖くても残業代請求をするためには実名で、真正面から立ち向かうしかないのです。

残業代請求は自分で会社と戦わなくて良い

会社と戦うことはたとえ、退職した人にとっても良い気分ではないでしょう。場合によっては自分の知っている人が交渉相手になることもあります。会社と労働者では立場の差があるため会社側の圧力に負けてしまうかもしれません。

そんな時は弁護士に手続きを代理してもらいましょう。弁護士は労働者の代わりに和解交渉や訴訟をしてくれるため、労働者が直接会社と戦う必要がなくなります。労働審判手続は本人の出席が求められますが弁護士が同席してくれるので安心です。

残業代請求で争いになるとは限らない

そもそも、残業代請求をしたからと言って必ずしも争いになるとは限りません。特に中小企業の場合は事業主や経理が正しい給与計算を理解していないことや給与計算ソフトを使いこなせていないことを理由に残業代未払いが良く発生します。顧問社労士や顧問弁護士がいない 場合はまず残業代未払いを疑った方が良いです。

逆に言えば、残業代未払いが過失によって起きている場合も少なくありません。したがって、残業代請求=争いになるとは限らないです。

ここからは未払い残業代について匿名で行えることを紹介します。

労働基準監督署へ、会社にわからないよう申し立てることは可能

まず、会社に分からない形で対応してもらえる機関として労働基準監督署があります。労働基準監督署は特定の誰かからの請求という形ではなく、調査や指導という形で会社全体の環境改善を図る形になります。

ただし、労働基準監督署は匿名の申し立てを受け入れていません。労働基準監督署に自分の名前が知られたところで大した不利益はないでしょう。

労働基準監督署の業務改善指導には強制力なし

たとえ残業代請求という形でなくても労働基準監督署のおかげで未払い残業代の問題が解決されればそれでよいはずです。しかし、労働基準監督署への申し立ては残業代を取り戻す方法としておすすめできません。

それは、労働基準監督署の指示には法的拘束力すなわち強制力がないからです。強制力がない以上、企業は未払い残業代を払わなくても良いわけです。さかのぼって残業代が払われず、結局弁護士を立てて残業代を取り戻すことになったケースは珍しくありません。

会社が証拠隠滅を図る場合も

労働基準監督署の調査は抜き打ちでは行われません。一度連絡してから会社に赴くので、調査が行われる前に勤怠記録などの証拠を隠滅するケースもあります。

労働基準監督署に申し立てる前に自分で残業代の証拠となるものをおさえておきましょう。

残業代請求で労働基準監督署を利用すべき場合

残業代請求で労働基準監督署を利用する場合があるとすれば、それは企業が賃金を支払えない状態に陥っている時です。この場合はどうせ給与が支払われないので弁護士を立てて請求してもしょうがありません。

ただし、労働基準監督署に申し立てて事実上の倒産が認められたなら労働基準監督署が発行する確認通知書をもとに独立行政法人労働者健康安全機構に残業代の立替を請求することができます。満額の請求はできませんが、会社に申し立てなくて良い点がうれしいですね。

事実上の倒産は中小企業にのみ使われる概念です。

厚生労働省は匿名通報も受け付けているが、立入検査を保証するものではない

労働基準監督署を利用する以外では、厚生労働省へ通報することも考えられます。厚生労働省は匿名での通報を受け入れているので「労働基準監督署にすら名前を知られたくない」という人におすすめです。

通報内容はあくまで労働基準監督署や労働局が参考にするだけ

通報した内容について、厚生労働省はこのように使うと書いています。以下、厚生労働省のホームページから引用 です。

お寄せいただいた情報は、関係する労働基準監督署・都道府県労働局において、立入調査対象の選定に活用するなど、業務の参考とさせていただきます。
なお、受け付けた情報に関する照会や相談についてはお答えしかねますので、あらかじめ御承知おきください。

以上より、このようなことが分かります。

  • 通報した情報は労働基準監督署や都道府県労働局の業務で参考にする
  • 通報した後はその情報についての照会や相談はできない

これでは労働基準監督署に申し立てたほうがまだ良いですよね。厚生労働省に通報したところで立ち入り検査の実施は保証されていません。

匿名の個人が行えるのは会社へのせいぜい是正勧告まで

残業代請求の獲得には個人が動く必要がある。

このように労働基準監督署に申し立てても、業務改善命令には強制力がありません。厚生労働省への通報はそもそも何の対応も保証されていません。匿名でできることは非常に限定されています。

よって、残業代を獲得するためには自分の名前を隠さずに行動しましょう。

残業代請求の流れはこのように行います。

残業代の証拠を集めて残業代を計算する

残業代の証拠を集めます。残業代の証拠はタイムカードや業務日報など働いた事実が分かるものが望ましいです。もし、勤怠記録をつけていない場合はメールの送信履歴やパソコンのログイン履歴、会社で撮影した写真や防犯カメラの映像などが証拠となります。

残業代計算は複雑なので弁護士の協力が望ましい

残業代計算は残業時間に1時間当たりの給与を掛け合わせて出します。働いた日時によっては深夜手当や休日手当が上乗せされるので計算は弁護士にお願いしたほうが良いです。

残業代請求を行う

残業代請求は請求書を会社に送る形を取ります。この時、請求書を郵送した記録を残すために内容証明郵便を使います。内容証明郵便は請求書しか送れないので計算表は普通郵便で別に送ります。

内容証明郵便の作成を弁護士に代行してもらうことは可能です。この段階で弁護士に手続きの代理をお願いするのも一つの手です。

和解交渉を行う

残業代の支払いがない場合は和解交渉を行います。会社と労働者の交渉は気が滅入るものですが、弁護士に交渉を代理してもらうことが可能です。つまり、会社の人と一切顔を向き合わせないまま残業代を取り返せます。

気が弱い人、法律の理解に自信がない人は弁護士に代理してもらうことがおすすめです。

訴訟を行う

和解交渉はあくまでも当事者の合意で解決します。つまり、合意がまとまらなければ訴訟に発展します。訴訟は交渉と違いお互いの正しさをぶつけ合う場です。訴訟を戦う自信がない、会社と戦うのが怖いという人も弁護士に代理してもらえば心理的に守られます。・

在職中の場合は転職も視野に入れる

在職中の場合は職場からの報復が考えられます。もちろん、企業からの報復は認められるはずもなく慰謝料請求に発展することもあります。ただ、会社との関係がどうしてもいやになってしまった時のため転職先を探しておくことをお勧めします。

残業代を払わないからと報復を行う会社に居続けることはむしろリスクと言えます。

荒波立てずに個人が残業代請求するのはなかなか難しい

残業代請求を検討するなら、まず弁護士に相談を

残業代請求をされて嬉しい会社なんてありません。そもそも波風立てずに残業代請求しようという前提が現実的と言えないのです。

会社とのやり取りが怖くて残業代請求をためらっているなら、あなたをしっかり守ってくれる弁護士に頼りましょう。労働問題に詳しい弁護士に相談すれば、労働者の立場を守るための行動や会社でのトラブル防止策を教えてもらえます。場合によっては転職にかかわるアドバイスをもらえることもあるでしょう。

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