残業代請求をして会社や上司から報復を受けたら…

2018年1月24日1,350 view

報復

残業代請求は正当な権利だということが知られ、会社に請求する人が増えています。ただ残業代未払いが違法だと分かっても「報復が怖い」という理由で訴えられない人も依然として多くいます。残業代請求を在職中にするとどんな報復を受けてしまうのか、こちらがどう対応できるのかを紹介します。

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残業代を請求することができるのはどんな人?
1日8時間以上、週40時間以上働いている人
次の項目に当てはまる人は、すぐに弁護士に相談
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  • 管理職だから残業代が出ない
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残業代請求をして報復・嫌がらせを受けたら、裁判になることも

ブラック企業にとって残業代は支払いたくないものです。単純に残業代を払う余裕がないだけでなく、労働者を使い倒したいという思惑もありますから資金が潤沢にある企業ですら残業代未払いが横行しています。

もし、あなたの勤めている会社が労働者に対してひどい扱いをするようであれば残業代請求によって会社や上司からの報復や嫌がらせが高確率で考えられます。

残業代請求による報復・嫌がらせにはどのようなものがあるか

残業代請求をすることで受ける報復にはパワハラや、不当な待遇格差、左遷などがあります。どれも労働者の立場を危うくし精神的ダメージを与えるもので他の社員に対する見せしめの効果もあります。

報復行為は社内という閉鎖的な環境で行われるうえ、労働者と会社では立場の強さが全く違います。だからこそ会社にとって都合の悪いことをされた→仕返ししてやろうという安易な発想に至ります。

パワハラ・社内いじめ

特に理由もないのに上司から叱責されることや誹謗中傷を受けること、他の社員から無視される事などが考えられます。いわゆる精神攻撃です。精神的に気がめいってしまうと会社を辞めたくなってしまいますし、場合によってはPTSDやうつ病につながることもあります。

たとえ些細なことであっても今までと違うと感じたら組織ぐるみでのいじめが考えられます。

同僚に比べた不利益な扱い

残業代の請求をしたことによって、わけもなくノルマを増やされてしまうことや給与や賞与を減らされてしまうこともよくあります。自分がどのような不利益な扱いを受けてきたのか、その根拠が分かると対策を取りやすいですよ。

左遷、閑職へ追いやられる

場合によっては、会社に不利益な扱いをしたというせいで閑職に追いやられることや左遷されてしまうこともあります。その人から日常を奪ってしまうわけです。名ばかりの部署を作ってそこに配属されることもあります。左遷された先でも不利益な扱いを受ける可能性が考えられます。

ブラック企業早めたほうが良い、わかってはいるけれど

不利益な扱いを受けてまで会社に残ってもこれからのためになりません。できるだけ早くもっと待遇の良い企業に転職するべきです。

分かっていても、転職先が決まらないことはよくあります。無計画に退職すると収入が大きく減ってしまうのでできれば転職先が決まった後までは会社に残ることをお勧めします。企業はそう簡単に解雇できないようになっています。

残業代請求による報復・嫌がらせをやめさせるためには

残業代請求による報復や嫌がらせをやめさせるには、報復・嫌がらせをやめるよう訴えるしかありません。労働基準監督署に訴えることや弁護士を通じて請求することが考えられますが、実行力の観点から弁護士に頼んだ方が良いです。(労働基準監督署の指導は強制力を持ちません)

もし、こちらからの訴えを受け入れてもらえない場合は裁判を起こさざるを得ません。

報復・嫌がらせの事実を記録するために

報復・嫌がらせをやめさせるためには報復や嫌がらせを受けた事実を証明しなければいけません。これは自分が受けた扱いだけでなく他人との差がどうなっているのかも一緒に記録してください。

パワハラ対策にはボイスレコーダーが必須

上司からのパワハラ対策が難しかったのは証拠の残りづらさです。しかし、今の時代はボイスレコーダーという便利なものがあります。服やカバンの中に忍ばせて相手の言いたい放題をすべて録音してしまいましょう。左遷や減給の知らせを受けるときも上司がつい本音を口走ることがあります。

必ず、出社前にデータを整理しバッテリーを満タンにしてください。

ボイスレコーダーの記録を使う場合は証拠の確認がしやすいようパソコンで文字起こしするのがおすすめです。

自分の身の回りのことも記録を忘れずに

もし、会社から自分だけが不利益な扱いを受けた。これは差別だと思った時でも早急な訴えは禁物です。なぜなら会社は売り上げの状況や本人の落ち度を主張するからです。

不当な扱いを証明するためには自分だけでなく他人の記録も必要になります。例えば「自分より働いていない社員が自分より給与が高い」と証明するには比較対象となる人の行動を記録しなければいけません。

報復・嫌がらせについては何を訴えられるのか

残業代請求の場合は支払われていなかった残業代という明確な目的があります。報復を受けた場合はどのような目的で訴えることになるのでしょうか?

パワハラについては不法行為責任

パワハラについては民法における不法行為(相手に故意や過失で法益を侵害し損害を与えた)にあたります。不法行為に当たる場合は与えた損害に応じた損害賠償を請求できます。病院へ通う必要があった場合は医療費+慰謝料を請求できます。

また、刑法においても暴行罪や傷害罪、侮辱罪の可能性がありますから被害届の提出も考えましょう。

不利益扱いは労働組合法で禁止されている

会社は労働組合法で社員に対する不利益な取り扱いが禁止されています。つまり、労働組合法に違反する場合はその不利益な扱いそのものが取りやめにされます。

和解交渉をする場合も裁判でどうなるかを想定しながらお互いにそれより良い条件を模索します。

残業代の請求方法を知ろう

このように、残業代請求を理由とする企業の報復は法的に許されていません。損害賠償を支払わせることも可能ですから、ある程度強気に出たほうが良いです。

こちらでは残業代の請求方法について簡単に紹介いたします。

残業代請求のためには証拠を集めること

残業代請求のためには残業をしたという証拠が必要です。残業の証拠は勤怠記録です。何時から何時まで働いたのかが分かれば、その時間をもとに未払いの残業代が算定できます。仮に、勤怠記録がないという場合でもメールの記録やパソコンのログイン履歴などから働いた時間を推定することができます。

証拠がないからと諦めないでください。証拠を見せてもらえない時は証拠保全手続を行うことで裁判所が動いてくれます。

割り増し手当の請求も忘れずに

未払い賃金で問題になるのは残業代だけではありません。

休日出勤した時に支払われる休日手当 働いた時間の35%
法定労働時間を越えた時に支払われる時間外手当 残業した分の25%
夜10時から朝5時までに働いた場合に支払われる深夜・早朝手当 該当する時間にあたる賃金の25%

この3つの割り増し手当も忘れずに請求しましょう。決して安い額ではありません。

基本的には和解交渉で解決します

残業代の証拠と具体的な請求額が決まったら、会社に残業代の請求をします。その後は弁護士を立てて和解交渉に臨みます。社員自らが行っても上司に威圧されては交渉しようがないからです。

時には裁判に至り判決にもつれこむ場合もありますが、基本的には和解交渉で解決します。

消滅時効は2年!内容証明郵便を使おう

残業代の請求は正当な権利ですが「権利を使わない人間を保護する意義はない」という思想から残業代を含む債権には2年の消滅時効が定められています。消滅時効とは「請求できなくなるタイムリミット」ですから、さかのぼって請求できる残業代は2年前までとなります。

放置しておくとどんどん支払われる残業代が減ってしまうので早く行動しましょう。内容証明郵便による催告を行えば時効を止められます。

弁護士は法知識と交渉力で選ぶ

ドラマでは法律問題=裁判が一般的ですが、裁判で解決するより前に当事者が和解契約をして問題解決となるのが現実です。よって、弁護士にお願いする場合は裁判で勝てるだけでなく「条件の良い和解を引き出せる」ことが選定のポイントになります。

交渉力が強いとは相手の痛い部分を知っていること

交渉とはお互いにとって納得のいく合意に向かって話し合うことです。しかし、現実では立場の強い側、譲歩しなくて良い側が自分の得する条件を押し付けることが多いです。

労働者と企業という立場の全く違う相手が交渉するためには「会社がしてほしくないと思うこと」を見抜く力と威圧に負けない強い精神が問われます。会社によっては弁護士を立てるだけで強いプレッシャーを受ける場合があります。

時にはあえて穏便に出ることで起業と円満に合意し、その後の報復行為や嫌がらせを抑止できることさえ可能です。どれだけ法律に詳しくても裁判の外では不十分です。

よく言われる弁護士の実力や経験は交渉の強さに出ます。

決して労働者の手で企業を傷つけないこと

労働問題が解決しないと自分の手で企業を傷つけたくなることがあるかもしれません。しかし、「相当と言えない方法で不利益を与えた場合」は労働者の側が名誉棄損に問われることや損害賠償を支払うことになりかねません。

こちらが訴えて負けたうえに報復を受けるのは身も蓋もないことです。

例えば、ブログで実名告発する、マスコミに情報を流すといった行為は「労働者が法に則ってできることをするまで」待ってください。

残業代請求の時は報復・嫌がらせへの対策まで面倒を見てくれる弁護士がおすすめ

残業代請求は労働者の権利ですが、「労働者は企業に忠誠を誓うもの」という古い考えが残っているため会社に不利益なことをする=報復という考えになってしまいがちです。残業代をすんなり払ってくれなかった時や報復行為・嫌がらせを受けてしまった時のため、残業代請求によって起きるトラブルを見越して長く面倒を見てくれる弁護士に頼りましょう。

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