残業代とは~労働時間を知り、残業時間を計算する

2018年1月23日1,283 view

残業代

残業代とは、それぞれの会社で定められた所定労働時間を超えて働いた場合に得られるお金のことです。しかし、業界・業種によっては、変形労働時間制やみなし労働時間制が採用されていて、どれだけ働いたら残業になるのかわかりにくい場合もあります。そのようなときには労働法に詳しい弁護士に相談して聞いてみるのがよいでしょう。

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残業代とは所定労働時間を超え働いたときに支払われる対価

残業時間

残業代とは、会社で定められた所定労働時間を超えて働いたときに給与と合わせて支払われる対価のことを言います。近年、さまざまな理由をつけて残業代を払おうとしない会社が増えているため、自己防衛のためにも残業時間や残業代を計算する方法を知っておきましょう。

法定労働時間と所定労働時間

労働時間には、労働基準法で定められた法定労働時間と、会社ごとに決められた所定労働時間の2種類があります。残業代は、実際に働いた時間が法定労働時間内におさまっているか法定労働時間を超えているかによって計算の仕方が異なることに注意しましょう。

法定労働時間とは

法定労働時間とは、労働基準法という法律によって定められた労働時間のことです。法定労働時間は1日8時間以内・週40時間以内とされており、正社員・パート・アルバイトなど雇用形態を問わず、すべての人がこの決まりを守らなければならないことになっています。

所定労働時間とは

所定労働時間とは、会社ごとに決められた、休憩時間を除く始業時間から終業時間までの時間のことです。所定労働時間は、法定労働時間内におさまっていれば会社の事情に合わせて自由に決めることができます。

残業時間により残業代が割増になるかどうかは異なる

所定労働時間を超えて働いた場合はすべて残業とされるため、会社側は従業員が働いた時間分の残業代を支払わなければなりません。さらに、従業員の働いた時間が所定労働時間だけでなく法定労働時間も上回る場合は、会社側は割増賃金も支払う必要があります。

残業する前に、36協定の有無を確認しよう

会社側が法定労働時間を超えて従業員を残業ざせる場合には、会社側と従業員との間で36(さぶろく)協定が結ばれていなくてはなりません。残業をする際には、この36協定がきちんと結ばれているかどうかを確認しておくことが必要です。

36(さぶろく)協定とは

会社側は、原則として法定労働時間を超えて従業員を働かせることが禁じられています。しかし、会社側が労働組合もしくは労働者の過半数の代表者と協定を結び、行政官庁に届け出た場合には、割増賃金を支払えば法定労働時間を超えて従業員を働かせてもよいことになっています。これが36協定と呼ばれるものです。

36協定にも上限はある

36協定を結んでいればいくらでも残業ができるわけではありません。36協定には、延長できる労働時間の基準がきちんと設けられています。ただし、臨時的に残業時間が増える場合は、その旨を届け出ていれば6か月以内に限って限度を超えて従業員を働かせてもよいとされています。

残業時間が発生するケースは労働時間制度により異なる

労働時間制度

法律では労働時間の上限が定められているものの、会社によって労働時間の実態はさまざまです。そこで、行政庁に届け出ることで、会社の事情に合わせて柔軟に労働時間を設定し、一定条件のもとでは法定労働時間を超えて従業員を働かせることができるようになっています。

変形労働時間制

変形労働時間制とは、時期によって繁閑の差が激しい業界などで所定労働時間を時期によって増減させ、トータルで労働時間を法定労働時間内に収める制度です。ただし、定められた労働時間を上回る場合などには、従業員はきちんと残業代を請求できる権利があります。

1年単位の変形労働時間制

旅館やホテル業界では、夏休みや年末年始などのまとまったお休みのときには忙しくなります。そのようなときに、繁忙期の間に限り1日10時間・週52時間まで、法定労働時間を超えて従業員を働かせることができるのがこの制度です。

1か月単位の変形労働時間制

1か月単位の変形労働時間制とは、1か月の中で忙しい時期に限り特定の週や日を決めて法定時間を超えて労働することを認めるかわりに、1か月以内の労働時間の平均を週40時間以内に収める制度です。

1週間単位の変形労働時間制

週末が特に忙しくなる居酒屋などのように、1週間のうち特定の曜日のみ忙しくなる業界で採用しやすいのが、1週間単位の変形労働時間制です。ただし、この制度を適用できるのは従業員数が30人未満の小規模な会社のみ、という制限があります。

みなし労働時間制

みなし労働時間制とは、業務時間の管理がしにくい研究職や外回りの営業職などを対象に、「○時間労働したものとみなす」と取り決める制度です。ただし、この場合も残業が発生しないわけではないことに注意しましょう。

事業場外のみなし労働時間制

事業場外のみなし労働時間制とは、現場に直行直帰する営業マンやテレワークを行う在宅勤務者など、従業員が会社の外にいて業務時間の把握や算定が難しい場合に、ある特定の時間労働したとみなす制度です。この制度にはさまざまな制約があるため、実際に採用されるのは一部の従業員に限られる傾向があります。

専門業務型裁量労働制・企画業務型裁量労働制

専門業務型裁量労働制とは、ある特定の職についている者に対して、ある一定時間働いたとみなす制度です。一方、企画業務型裁量労働制とはホワイトカラーの業種限定である一定時間働いたとみなす制度のことを指します。どちらの場合も、深夜残業や休日労働をした場合には残業代が支払われることになることに留意しておくことが必要です。

残業時間の計算方法とは

計算する

残業代をもらうには、まず所定労働時間を超えて働いていることが大前提です。しかし、働いた時間が法定労働時間内もしくは採用されている労働時間制で定められた労働時間におさまっているか否かによって、残業代の計算方法は異なります。

法定内残業か、法定外残業か

働いた時間が、所定労働時間を超えても法定労働時間内には収まっていることを法定内(法内)残業、法定労働時間を超えている場合を法定外(法外)残業と言います。残業代を計算する前には、この2つの場合の計算方法の違いについて知っておきましょう。

法定内(法内)残業の場合は残業代が割増にならない

法定内(法内)残業の場合は、残業代は割増とはなりません。月単位などで支払われる給与を基礎時給に換算した金額に、残業時間を掛けた金額が残業代として支払われることとなります。所定労働時間を超えたからといって当然に残業代が割増とならないことに注意が必要です。

法定外(法外)残業の場合は残業代が割増になる

法定外(法外)残業の場合は、残業代が割増となります。割増率は、通常であれば25%、深夜残業の場合はさらに25%上乗せして支払われます。また、法定休日に働いたときも、35%の割増賃金が支払われることになります。

変形労働時間制・みなし労働時間制の場合

変形労働時間制やみなし労働時間制の場合も、行政庁に届け出がされている時間以上に働いた場合は、その時間は残業時間となり残業代が支払われます。これらの場合も、法定労働時間を超えたときには残業代が割増になります。

変形労働時間制の場合

変形労働時間制では、法定労働時間を超えると特定されていた日、週などに定められていた時間を超えた場合に残業となります。また、法定労働時間を超えないとされていた日や週に所定労働時間を超えた場合にも、同じく残業となり残業代が支払われます。

みなし労働時間制の場合

事業場外のみなし労働時間制の場合は、「事業場外の労働時間」と、「事業場外ではない内勤の労働時間」を合算した時間が、法定労働時間を超えた場合には残業代が支払われます。一方、専門(企画)業務型裁量労働制の場合は、深夜労働や休日労働をした場合に残業とみなされ、残業代が支払われることになります。

残業代が発生しているかどうか不明な場合は弁護士に相談を

会社で定められた労働時間制度によっては、働いた時間が残業扱いになるのかそうでないのかがわかりにくい場合があります。そのようなときには、労働法に詳しい弁護士に尋ねてみるのがおすすめです。働いた時間が残業時間と判断される場合には、念のため弁護士に残業代の計算もしてもらうとよいでしょう。

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